台湾の多様なスポーツ産業
台湾は総人口2,400万人、国土面積約36,000平方キロメートルの、小さいながらも密度の高い島です。
台湾のスポーツ産業はかつてはそれほど注目される分野ではありませんでしたが、近年、国民は体力づくりにより多くの時間と労力を費やすようになり、政府および民間ともに台湾のスポーツ産業の発展に力を入れています。
その結果、スポーツ産業は成長を続けています。
野球
台湾では野球が国技ともいえる存在であり、日本統治時代から現在に至るまで、台湾は確立された育成およびリーグシステムを有し、多くの優秀な台湾人野球選手を輩出してきました。多くの国内プロ野球のスター選手や外国人選手も、この長年にわたって確立されたシステムの恩恵を受けています。
中華職業棒球大聯盟(台湾プロ野球)は台湾で最初に設立されたプロ野球リーグであり、5つの組織から構成され、メインリーグには4チーム、ファームリーグには1チームが所属し、メジャー(一軍)とマイナー(二軍)のリーグを擁しています。
台湾プロ野球は、プログラムをより強化するために各国の手法を参考にしており、外国人選手がリーグ入りを希望する場合にはトリプルAレベルでのプレー経験やメジャーリーグでのプレー経験が求められています。
バスケットボール
バスケットボールも、台湾で価値を認められ、広く親しまれているスポーツのひとつです。現在、台湾のバスケットボールリーグには、新設のプロリーグであるP. リーグ+ (PLG)と、セミプロの超級籃球聯賽(SBL)があります。
PLGは4チームで構成され、2020年12月に初のシーズンが開幕予定です。1994年から1999年まで存在していた中華職業籃球聯盟(CBA)の閉鎖以来、台湾初のプロバスケットボールリーグとなります。
SBLは2003年に創設され、台湾銀行、九太科技、台湾ビール、桃園璞園建築、裕隆納智捷(ユーロン・ラクスジェン)の5チームが参加しています。シーズンは毎年11月から始まり、5月に終了します。
その他のスポーツ
さらに、野球やバスケットボールのプロリーグだけでなく、企業対抗バレーボール大会やレベル別のサッカー大会など、さまざまなスポーツイベントも台湾で盛んに行われています。
また、Eスポーツ業界の人気が高まるなか、多くの企業がリソースを投入し、社内でスポーツ大会を開催するようになりました。特に若い世代はこの分野への関心が高く、時間と資源を積極的に投資して、新たなEスポーツスターが誕生しています。
持久系スポーツ大会
近年、マラソンやトライアスロンなどの持久系スポーツ大会に参加する台湾人も増えています。
2019年に台湾で開催されたエンデュランススポーツイベントの数はおよそ999件と推定されており、これは世界でも最多水準とされています。2020年はコロナ禍に見舞われましたが、台湾は厳格で組織的な防疫政策により、1,000人以上の参加者がいる大規模なイベントや大会の開催を可能にしました。
台湾には、新北市萬金石マラソン、台北国際マラソン、高雄国際マラソン、田中マラソンという四大マラソン大会があり、参加者はこれらの大会を通じて台湾の独特な自然や文化を体験することができるため、台湾を知り、楽しむ最高の機会となっています。